青森県にてオオクワ1♀をゲット!

 2008年8月1日、私は八戸行きの東北新幹線「はやて」に乗り込み、盛岡に向かった。
 盛岡駅で車で来ていた知人のS氏、K氏と合流し、この日の採集目的地である青森に向かったのだが、青森は私が今住んでいる熊本からは2000キロ近い距離があり、クワガタを採るためにこれ程の時間とお金をかけて移動する人間もそう多くはないだろう。
 まあとにもかくにも初めて足を踏み入れる青森で、どのような採集になるか期待に胸を膨らませての出発であった。
 本州最北端の青森県は、灯火採集に適した気象条件の日が少なく、また首都圏からの距離もかなり遠いため、我々のような県外採集者にとっては難易度の高いエリアと言えるだろう。
 この日東北各県は雨のところが多かったが、運良く青森だけは持ちこたえてくれた。
 この日の私は「熊本からこれだけ遠くに来たのだから何としてもオオクワを採りたい」という強い思いと、「そうは言っても難易度の高い青森だけに簡単にオオクワが採れる筈も無いだろう」という弱気な思いが交錯していた。
 夕方近くになり、灯火採集のためのセッティングを行ったが、ここ青森のエリアは灯火を張れる場所が少なく、この日灯火を張る場所も他のエリアに比べると条件的にはかなり厳しい状況であった(逆に言えば、灯火を張るスポットがほとんどない当エリアで、この場所を確保するまでには、S氏、K氏の大変な努力があったことは想像に難くない)。
 セッティングも出来、いよいよ灯火採集スタート。
 最初に飛来したのはアカアシクワガタであった。
発見直後の青森県産オオクワガタ♀
 その後は思ったほどクワガタの飛来が無いまま時間が経過したが、そんななか白いシーツの丸まったところを何気なくめくったK氏が大きな声を上げた。
 「オオクワがいた〜」その声で一同集合。見るとそこには、シーツとポールのほんの僅かな隙間に入り込んだオオクワガタの♀の姿があった。
 一同大喜びでがっちりと握手。見事青森県産オオクワガタをゲットした瞬間である。
 早速記念撮影を行ったが、左中脚の脛節から先が取れているものの、背中の輝きから新成虫(39mm)のようであった。
 その後は外灯回りと自前灯火のチェックを繰り返したが、この日は青森にしては比較的多くのクワガタが拾えたものの、二頭目のオオクワガタに出会うことは出来なかった。
 今回は2泊で採集を行い、成果は初日の一頭だけに終わったものの、初めて訪れた青森でオオクワゲットの瞬間を見ることが出来、大満足の採集行であった。
プラケの上で記念撮影(体長39ミリ)
 今回の採集は往復で3000キロ以上の行程であり、「オオクワ求めて3000キロ」(3千里は12000キロではあるが…)というホームページのタイトルに恥じない中身となった。
 今回ご一緒いただいたS氏、K氏のお二人には大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


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