初めての能勢・三草山

 平成11年3月6日、憧れの能勢方面への採集が実現した。
 会社の先輩氏が現在大阪に住んでおり、能勢方面のポイントを案内してもらえることになったからだ。
 新大阪駅でT氏の車に乗せてもらい、能勢方面に向かって一路車を走らせた。ポイントに向かう途中気づいたのだが、関西のオオクワポイントは、私が大阪で勤務をしていた頃によく行ったゴルフ場の近くにあるということであった。
 つまりゴルフに行く途中、毎回脇に台場クヌギのある道路を通っていたことになる。大阪勤務をしていたのは平成3年〜5年のことであるが「その時に気づいていれば…」、まさに後の祭りである。
 いざポイントに案内してもらったのだが、どことなく山梨の台木とは違った雰囲気を感じた。うまく言えないが微妙に違うのである。
 T氏がオオクワを採集したという台場クヌギを見せてもらったが、目線のちょっと上あたりに感じの良い洞があり、そこにいたとのことであった。
 色々と案内をしてもらった中で、最も印象に残ったのはやはり三草山である。
 狭い道であったが車で山頂まで行き、ゆっくりと車を走らせながら里に降りてきた。
 そこかしこに台木があり、私の目を釘付けにした。「ここが三草山か…」“本でしか知ることの出来なかった三草山にとうとう足を踏み入れた”その事実だけで満足であった。


 朽木採集の方も少ししてみたが、見学に主眼を置いたということもあり、ノコギリクワガタの3齢幼虫とコクワ数頭を採集しただけにとどまったが、消化不良な感じは全く無かった。とにかく楽しかったのだ。
 採集終了後、T氏に新大阪まで送ってもらった。
 あっという間の一日であったが、快く案内をしてくれたT氏の優しさと、能勢の景色を見た感動の残る“さわやか”な採集行であった。

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